栄養サポートチームの紹介
当院では平成17年より栄養サポートチーム(NST)の活動をおこなっています。
NST(エヌ・エス・ティー)とは 欧米を中心に全世界に広がったことからNSTと呼ばれますがNutrition Support Teamの頭文字をとったもので日本では栄養サポートチームと呼ばれます。
病院に入院中の患者様の中でおよそ40%が低栄養状態であるといわれています。栄養状態が悪いと治療がうまく進みません。栄養状態の悪い方、または入院中に悪くなるリスクのある方(長期絶食、喫食不良など)を早期に見つけ出し、改善・予防策を検討するための試みをチームでおこなっています。
チームメンバーには、直接患者様の診療にあたる医師・看護師をはじめとして、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、臨床検査技師・・・など各専門スタッフが集まり、それぞれの専門分野から一人一人の患者様の栄養管理に対して意見を出し合います。
医師だけでは見えない部分を様々な方面から意見を出し合うことでより良い医療を提供できるように努めています。
越谷誠和病院では、平成17年より活動を開始し平成18年に第1回NST稼働施設認定を受け、現在も活動しています。
NST稼働施設(日本静脈経腸栄養学会認定)
日本静脈経腸栄養学会より、NST稼動施設として認定されています。
2010年4月1日より認定
なぜ、栄養管理が必要?
栄養状態が悪いと・・・
- 免疫力が低下し感染症が増加
- 手術や外傷の創傷治癒の遅延
- 褥瘡(床ずれ)の発生や治癒遅延
入院期間が長期化したり、治療がうまく進みません。
栄養状態を判定する主な項目
以下の項目をチェックし、栄養状態を判定しています。
- 低体重
- 体重減少
- 食欲不振など
- 長期絶食
- 血液データ
栄養サポートチーム内での各職種の主な役割
医師 | 栄養療法・管理を行う際の中心的な役割、スタッフ指導 |
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看護師 | 日常情報の収集と分析、身体測定、低栄養リスクの抽出 |
薬剤師 | 薬剤、点滴内容に対する指導・提案 |
管理栄養士 | 必要栄養量の提示、提供食に対する喫食量調査と内容提案 |
理学療法士 | 運動機能訓練・運動量の算出、拘縮予防 |
作業療法士 | 運動機能訓練・運動量の算出、拘縮予防 |
言語聴覚士 | 摂食・嚥下機能の判定・訓練、口腔ケアの指導 |
臨床検査技師 | 検査データの分析、検査の提案 |
活動内容
- すべての入院患者様を対象に栄養状態をチェックする
- 栄養状態の悪い方、悪くなるリスクのある方に対して、必要栄養量や現在の栄養管理について 最もふさわしいものを検討し、主治医と相談する
カンファレンス・回診 | 一般病棟 1回/週、療養病棟 1回/月、障害病棟 1回/月 |
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委員会 | 1回/月 |
院内スタッフの栄養管理に対する知識の啓発を行う勉強会の開催 | 2回以上/年 |