リハビリテーション科について
当科は専属チーム体制にてリハビリを行っています。急性期チーム、生活期チーム、運動器(外来)チーム、訪問チームから構成されています。入院時より退院支援を意識した介入を行い、退院後の生活動作に困らないようにチーム内や他部署と連携しております。退院前には、リハビリ見学などを提案し、実際の動作をご家族様やケアマネ様に、自宅での注意点や介助方法などのアドバイスも積極的に行っています。
概要
当科は様々な理由により運動機能が低下した人々に対し、運動療法等で「日常生活の改善」や「生活の質の向上」を目指しています。病気、けが、高齢等の理由により、移動や身の回り動作、食事、社会活動等に不便が生じます。理学療法・作業療法・言語聴覚療法を通じ、失われた機能の回復をうながすとともに、残存能力の向上を目指し、家庭復帰や社会復帰を援助しています。
特色・方針・目標
当科は専属チーム体制にて診療をしています。運動療法の質を向上させるため、科内での勉強会だけでなく客観的指標を用いた介入を目標にしています。論文抄読やデータ収集を行うことで介入の適切さを振り返り、より良い介入が出来る様にしています。また学会発表等の学術活動にも力を入れています。
施設基準 | 脳血管疾患等(Ⅰ) 運動器疾患(Ⅰ) 呼吸器疾患(Ⅰ) がんリハビリテーション |
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関連診療科 | 整形外科、内科、外科、呼吸器内科、脳神経外科 他 |
職員数
理学療法士 | 24名 |
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作業療法士 | 11名 |
言語聴覚士 | 4名 |
事務 | 2名 |
業務内容
01理学療法
「起き上がり」や「立ち上がり」「歩く」といった動作練習や、痛みの軽減、関節の動きの改善などを目的とした理学療法を実施します。
02作業療法
「排泄」「入浴」「更衣」など日常生活活動(ADL)といった応用的な動作練習や高次脳機能障害の改善を目的とした作業療法を実施します。 また、肘・手・指のけがに対して機能の改善を図る「手の外科」の対応にも力を入れています。
03言語聴覚療法
脳血管障害などにより食べ物を飲み込みにくくなる「嚥下障害」の改善や、言葉が出ない、理解しにくいといった「言語障害」に対してのコミュニケーション改善を目的とした言語聴覚療法を実施します。
03訪問リハビリテーション
利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、理学療法士、作業療法士、言語療法士などが利用者様の自宅を訪問し、心身機能の維持・回復や日常生活の自立、社会参加に向けたリハビリテーションを行います。
手外科・外来チーム
手外科・外来チームは、作業療法士6名、理学療法士2名で構成されています。
対象疾患
以下5疾患を中心にセラピィを実施しております。病態によりスプリント作製を積極的に実施しております。
- 橈骨遠位端骨折
- 上腕骨近位端骨折
- 基節骨骨折
- 肘頭骨折
- 手指腱損傷など
院内活動
- カンファレンス
- 症例検討会
- 研究活動
- 公費研修伝達講習
- 手術見学
院外活動
以下研修会参加・学会発表
- 埼玉手外科研究会
- 埼玉ハンドセミナー
- 日本ハンドセラピィ学会
- 日本ハンドセラピィ学会主催研修
- 作業療法士学会
- 埼玉県理学療法士学会
病院内連携
院内の多くの職種と連携し、多方面からの視点を持って当院利用者をサポートします。
チームアプローチ
チームで共通の認識をもち、“できること” を “していること”へ!経験年数に関係なく、治療内容の統一化を目指して連携を図っています。
- NST(栄養サポートチーム)
- DM(糖尿病)チーム
- 褥瘡回診
- 整形外科リハビリカンファレンス
- 手外科カンファレンス
- 外科カンファレンス
- 泌尿器カンファレンス
カンファレンスへの参画
- 整形外科カンファレンス
- 外科カンファレンス 他
教育体制
プリセプター制度
新人1人に先輩セラピスト1~2名がプリセプターとして、OJTを中心に教育支援をしていきます。
ジョブローテーション
入職後、専属チーム配置となり、3年間のローテーション研修を経て、4年目から専属配置としています。急性期~慢性期、退院後の自立支援まで、様々な分野で患者さまと関わっていけるシステムとなっています。
キャリア支援
AMGラダーや年3回の目標設定の進捗状況、自分はどのように働き活躍したいかをリー ダーや所属長と定期的に面談し、人財を育成しています。
有資格者
- 専門理学療法士(運動器)
- 認定作業療法士
- 3学会合同呼吸療法認定士
- NST専門療法士
- 介護支援専門員(ケアマネージャー)
- がんのリハビリテーション研修会修了者
- 終末期ケア専門士
- 介護予防推進リーダー
- 修士
介護予防事業
越谷市の医療介護福祉施設にて従事するリハビリテーション専門職で「越谷市リハビリテーション連絡協議会」を構成し、越谷市の介護予防事業に参加しています。当院のスタッフも参加しており、介護予防リーダー養成講座の講師、通いの場での体力測定などを実施しています。
学会発表
- ハンドセラピィ学会
- 運動器理学療法学会学術大会
- 日本地域理学療法学会学術大会
- 日本作業療法学会学術大会
- 関東甲信越ブロック理学療法学術大会
- 埼玉県理学療法会
- 日本臨床作業療法学会 などで発表
論文執筆
2024年度
- 慢性期病棟に新規入棟した患者における機能的自立度評価法の経時的変化
- 医療療養病棟に新規入棟した患者におけるADL、臨床時間、サルコペニア、精神機能の経時的変化
- 臨床実習の従来モデルと協同学習モデルにおける差異の調査
2025年度
- Timed Up and Go(TUG) Predicts Changes in the Kihon Checklist After Six Months of Continuous Participation in “Kayoinoba”
(Community Gathering Places)